感情心理学を学ぶ駆け出し研究者兼マーケターのブログ

大学院と組織開発ベンチャーに属しながら感情心理学を肴にする日々の苦悩と葛藤を綴るブログです。27歳ですが37歳に見られます。

「CES2018」最新のトレンドと注目ポイント< 1 >

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というわけで、ラスベガスで開催中の世界最大の家電見本市「CES」(Consumer Electronics Show)に参加しておりました。

英字の通り、消費者向けのエレクトロニクスのショー、つまりは家電見本市。

 

今回で51回目、要するに51年目にあたっており、昔はオタクたち向けのような見本市だったらしいのですが、今はもはや新しい技術に関する最新トレンドが発表される場となりました。なんと今回はブースだけで64999(つまりは64999社が参加)、来場者数は18万人を超えるそう。

 

1月8日(米国時間)のプレスカンファレンスは一般参加者では見れないので、私は8日の夕方にラスベガス入り、9日から11日までの3日間かけてじっくり回ってきました。

このブログでは、その結果得た今回のAIやロボット、モビリティなどの最新技術に関するトレンドとその変遷を3本立てで記します。

 

 

「CES2018」最新のトレンドと注目ポイント< 1 > - 「CES」最新トレンド

ネットワーク化

大きな会社を見たときに、もはやこの言葉はないのではないか、、と思えるほど、どこの会社も「ネットワーク化」を推しています。

 

では、「ネットワーク化」とは何か。 

簡単に言うと、全てのデバイス・ツールがシームレスに繋がり合い、1つの行動で様々なことが同時にできたり、全てのデータを集めて本人にフィードバックを返すなどができること。

最近だと、Amazon echoやGoogle Homeスマートスピーカーとして有名ですね。これらはその中心的なハブとなり、声をかけると、例えばTVの電源がつけられたり、室温や照明の調節ができたり、防犯カメラを作動することができたり。はたまた、それらを使用したデータを元に人の健康状態や生活データを蓄積していく、ということもできます。『Hey, Google !』というCMでもおなじみの、あんな感じですね。

もちろん、そのようなハブを介さずに作動したデバイスに対して他のデバイスが連結するかのように作動する、というのもあります。

この「ネットワーク化」、もはやあまりにもどの会社も行なっており、かつそこまで技術の差もなく、しかもある程度想定できるデバイスは開発されている中で、どの会社がどの国での市場を制していくのか、、、会場はもはや大航海時代でした。

www.cnet.com

 

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例えば、SONYは居住空間を作り上げて、様々な家電が連結し合い、より良い生活を送ることができるとプレゼンを行います。このお兄さんの実演は確かに面白く。

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SAMSUNGはどちらかというと、様々なデバイスが連結することで生み出される近未来を感じさせていましたね。

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LGは分かりやすくこのような家でのモデルを提唱していました。


5G

会場でよく目にした「5G」。(よく目にしたのですが、なぜか写真を撮り忘れ、、
これが何かというと、無線データ通信網のことです。
3Gや4Gは、皆さんもどこかで見たことがあるはず。携帯電話の契約や、Wi-Fiルーターの契約の際などに御覧になる方が多いでしょうか。その先の回線のことを「5G」という呼び方をしています。
 
これ、今よりも通信速度が速くなり扱うデータ量も格段に増えるというのはもちろんのこと、「同時多接続」や「低遅延」といったこれからの時代に必要な要素が盛り込まれいるんですね。
というのも、スマホタブレットでメールを送ったり、SNSで投稿をしたり、音楽や動画を楽しんだりしている範囲では、現在提供されている4Gの通信速度でそこまで問題はありません。ところが、今後は異なります。「ネットワーク化」の部分にも記しましたが、すでにGoogle HomeAmazon echoのようなデバイスを使って、音声で認識してテレビをつけたり電気を消したりするようなことも普通にできるようになってきますし、例を挙げるときりがありませんが、身のまわりのありとあらゆるモノが「ネットワーク化」されるということは、要するにインターネットに接続することになります。そうなると、データ量の急増は必至。4Gだと接続数に限界があるのと、回線も遅くなります。

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http://uniquetimes.org/govt-likely-to-roll-out-5g-by-2020/
そんな時に必要なのが、「5G」なわけです。
「ネットワーク化」と同じく、ここの主権をどこが担うのか、その戦いがとても刺激的です。狙おうとしているのが、QualcommAT&Tあたりの企業。
 

 

 モビリティ

「モビリティ」は移動性や移動体とも訳されますが、要するに移動すること自体のことを指しています。
これがどうトレンドなのかというと、今回のCESでは新たな移動手段として、車、といっても自動運転技術やAI技術を駆使してどう人の生活を楽にするか、そしてその先、どう楽しくするかというコンセプトの提示が多く見受けられました。
自動運転には、その自動技術の度合いによってレベル1〜5まで分かれるのですが、各社のコンセプトはそのレベルも様々。これ相当面白かったので、詳しくはまた後日まとめることにしますが、3日間毎日車のところに通ったほどです。
以下にいくつかコンセプトモデルを記載しますが、写真だけではこの面白さは伝わりません。
ちなみに、もはや自動車企業だけが車に関わる時代ではなく、モビリティにリンクできる全ての企業がこの分野に入り込んでこれる時代が到来してきています。

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Mercedes-Benz

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TOYOTA

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NISSAN

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Panasonic

さて、トレンドはこれくらいにして、次は注目ポイントに進みたいと思いますが、随分と長くなるので、まずここで一区切りします。

3本立てでお送りしようと思いますこちら、これ以降は以下のようなラインナップを予定しておりまして、その該当記事も一緒に貼っておきますので、ぜひご覧ください。

 

「CES2018」最新のトレンドと注目ポイント< 2 > - 今回の注目ポイント

オープンイノベーション/コネクテッドインダストリー

技術と非技術の二極化

思想化と非思想化の二極化

実用化へのイメージづけの有無

この内容はこちら ↓

courage4u.hatenablog.jp

 

「CES2018」最新のトレンドと注目ポイント< 3 > 歴史観とこれから

51年前当時

トレンドと参加社の変遷

今後の予測しうる世界

この内容はこちら ↓